2019.8.23
輝 進 VOL.283
暑い夏だった。お盆時期には台風が西日本に上陸しフェーン現象により秋田市では37度近くまで気温が上昇した。最低気温が27度以上の日もあり寝苦しかった。地球温暖化が確実に進んでいる。秋田の気候は30年くらいまえの関東とおなじくらいになってしまった。東京はすでに亜熱帯のようになった。来年は東京オリンピックが行われるが熱中症による病人が続出しないことを祈りたい。
幸町店のかき氷は今月も好評で、さまざまなお客様にご利用いただきリピーターも多くなった。全店で販売した葛氷菓「すずしん棒」も人気で当初の予定をうわまわる販売数になった。おおいに話題になった「キウイ大福」は22日で終了し昨年ブレイクした「シャイなマスカット」に切り替わる。季節のフルーツ大福は楽しみにしているお客様が増えている。さなづら、さなづらゼリー、みかんゼリーもこの夏は秋田のお土産やギフトとしてよく売れた。いとく新国道店とトピコは引き続き絶好調である。
生協茨島店は18日で営業を終えた。平成10年から直営店として営業させていただいてきたが、今月で撤退になった。今後は生協の茨島店と土崎店のサービスカウンターで菓子組合の他の菓子店といっしょのコーナーで弊社のお菓子を販売していただくことになった。しっかり対応していきたい。最後まで頑張ってくれたスタッフのみなさんありがとう!
今年の竿燈は晴天に恵まれ暑い毎日だったが130万人を超える観光客が秋田を訪れ盛況だった。私は平成2年から竿燈の司会をしているが今年でついに30回の大台にのった。最初は旅館組合の一員として当時総合司会をされていた第一会館の故目黒社長のアシスタントとして横にすわり、迷子の呼び出し係のような感じだったが、目黒さんがご逝去されたあと平成11年からは総合司会としてここまで長く続いてしまった。若手の竿燈会のメンバーからは「子供のころから小国さんが竿燈の声です」と言われた。毎年いろいろなことがあったが、みなさんのおかげで竿燈の司会を続けてこれたことはありがたいことである。毎年まつりが始まっていっせいに竿燈がたちあがり夜空に揺らめく光の稲穂の競演を司令塔の櫓の上から見ていると鳥肌がたつくらいに感動する。私がはじめて司会をしたころは約190本だったが、ことしは281本が出竿した。こどもの竿燈である小若も増えており、少子高齢化がすすむ秋田において、竿燈はまさに右肩上がりである。実は今年、JTBグループの朝日旅行の石森社長に依頼を受け、朝日旅行のツアーで竿燈におこしになった皆さんに毎日1時間の講演をさせてもらった。朝日旅行のパンフレットには「日本の祭りにこの人あり」と題して「櫓の上から名調子を届けて30年!」というコーナーで私が掲載された。参加したお客様は関東や関西の方が多かったが、おおむね私のほら話に喜んでいただけたようである。
竿燈の話に東海林太郎と大鵬の話を加えたところ年齢層からいってもピッタリカンカンで反応がよかった。ともあれ秋田と竿燈のファンが増えたようなのでうれしく思う。
最終日の市民パレードも1300名を超えるさまざまな市民団体が参加し盛り上がりをみせていた。竿燈会は今年から藤原さんから鈴木文明さんに会長が交代したが、鈴木新会長も多少緊張されていたが無事4日間を終えてホッとしていらした。竿燈妙技会は大若団体規定も自由演技も下肴町が優勝した。規定は3連覇の圧巻の強さである。準優勝は寺町4区、個人戦優勝は川口の小番さんで準優勝が寺町4区の熊谷さんだった。熊谷さんは私の長男のサッカーの後輩だったので決勝での大健闘を目の当りにしてとてもうれしかった。囃子の優勝は貴志会長の上米町1丁目で貴志さんはこれで3部門制覇したことになる。妙技会もさまざまなドラマが繰り広げられて素晴らしいものである。
私の友人たちも竿燈を観に来ていたが、やはり感動する日本一の祭りだと口々に話していた。竿燈が続くかぎり秋田は不滅である。竿燈会の藤原賢一前会長の瑞宝単光章受章記念祝賀会がビューホテルで盛大に開催された。藤原さんは消防団の幹部を永くつとめた功労で叙勲の栄に浴された。藤原さんのお人柄で竿燈会の方もたくさん出席していたが、お孫さんの竿燈囃子がとてもよかった。マイクスタンドで竿燈をあげた強者もいて大変楽しく盛り上がった祝宴だった。
日本銀行の村國聡秋田支店長が弊社におこしになり工場見学をしていただき、秋田の製造小売り業の景況やさまざまなことについて情報交換させていただいた。日銀支店長が単独で弊社にお越しになったのは初めてである。友国さんはわたしより若くものすごくお人柄のいい方である。すでに秋田ファンになっているようで嬉しいかぎりである。
秋田の観光創生会議の幹事会が開催されさまざまな意見交換をおこなった。インバウンドの客も12万人を超え増加傾向にあるがまだまだ東北最下位。国内旅行客をもっとよびこむ必要がある。来年はJRグループによる東北全体のディスティネーションキャンペーンが開催される。被災地の復興支援だけのキャンペーンにならないように、秋田に集客できるよう今から周到な準備とアプローチが大切である。
夏休みに長女、次男が帰省していたので、奈曽の白滝と西目町のひまわり迷路に行ってきた。由利本荘方面もしょっちゅう行ったことがあるが、季節によって魅力的なスポットがいろいろあって楽しい。秋田はうまく情報発信していけば魅力的な観光ディスティネーションになり得ると実感した。白滝は涼しかったが降りて登って汗だくになった。
毎年のことであるが、お盆にはこの一年に亡くなったお世話になった方のお家にお参りに伺っている。ご遺族から故人の思い出話をお聞きしてご遺影に手をあわせると故人が語りかけてくるような気がしてくる。必ず魂は生きていると思う。私も墓参りをして、ご先祖様の前にいくとこれからまた心機一転世のため人のため、榮太楼を発展させていこうという決意が新たになる。がんばろう小国輝也!!
叔母の容子が入院して闘病生活をつづけており、病院にかよっているが私のほうがいつも励まされている。感謝の気持ちでいっぱいである。従姉も入院して手術をした。さいわい手術も成功し元気である。ひとは人生いろいろなことがあるが、助け合って生かされているのだと痛感した。
日韓関係が悪化の一途をたどっている。たしかに韓国の対応はひどいものがあるが、政治的にギクシャクしすぎるのは国際情勢からみてもアジアの平和のためにもよくない。過去の歴史はいろいろあったが国民どうしはうまく交流してきた経緯もある。未来志向の関係改善にむけたアクションが大切だろう。総理と大統領に善処してもらいたい。
甲子園、秋田代表の秋田中央は京都の立命館宇治に1回戦で惜敗し昨年の金農旋風に続けなかった。履正社が星稜を破り初優勝を飾った。北陸勢の優勝はまた持越し。今年も夏の甲子園は熱かった。
社長 小国輝也