ほんとに熱い夏だった。
秋田では7月の平均気温が観測史上最高を更新し、8月9日までは連日真夏日で35度以上の猛暑日もつづき最低気温も25度を上回る熱帯夜もあって冷房なしでは過ごせない状態だった。10日に東北地方に台風が上陸してからは急に涼しくなり秋の虫の音が聞こえてくるようになった。九州や広島、関西方面では連日大雨が降り続きあちらこちらで大変な被害が相次いだ。佐賀県の嬉野温泉では数日で半年分の雨が降り、温泉旅館も被害をうけた。地球温暖化の影響とはいえ、いままで経験したことのないもしくは50年に一度の大雨が、突然いろいろなところで起きるようになってきている。人間がしでかした行為が原因であることは明白である。20世紀初頭は18億人程度だった人口が77億人を超え、急激な文明の進化がCO2を増やし人類の破滅に向かって進んでしまっている。人類が存続できるかまさにデットラインにきている。
2年続けて竿燈のない夏だった。竿燈まつりが中止になり、八幡神社での神事や町内ごとの提灯等の飾りつけは行われたものの竿燈の練習や演技は一切なく、音色も気配もない寂しい夏になってしまった。ねぶり流しの精神を踏襲して、五穀豊穣、疫病退散を祈って、せめて町内ごとに竿燈をあげてほしかった。そう思っている市民は多いはずだ。来年に向けて竿燈まつりがきちんと行われるように、コロナを退散させて秋田の町を元気にできるよう、スクラムを組んでいきたい。スペイン風邪がはやった100年前でもねぶり流しの行事は行われている。江戸時代から280年近くの伝統があるねぶり流しー竿燈をきちんと継承していきたい。
暑すぎて固形物をあまり食べたくなくなるほどだったので、お菓子もどら焼き、饅頭、カステラがあまり動かず、水ようかんやゼリー類がよく売れていた。マンゴー大福やあんみつ類も堅調だった。幸町店のフラッペも人気がでてきて新規客も増えリピーターの方にもご利用いただいた。観光客や帰省客は少なかったが、昨年よりは飛行機、新幹線、マイカーともに動きは良かったようである。巣ごもり傾向も続いたのでいとく新国道店は引き続き好調だったが、トピコでは前半はいくらか人出があったもののお盆から失速してしまった。一昨年に比べると全体ではかなりの落ち込みである。
銀行の幹部の方に聞くと個人預金はここのところ大幅にふえているそうで、コロナの影響でお金を使わない人が多くその分銀行にお金が積みあがっているようである。落ち着いてきたらそのお金が消費にまわるのでプチバブルがおきるのではないかとのこと。プチバブルの消費先に選ばれるような作戦を練っておく必要がありそうだ。
東京オリンピックはほとんどが無観客になるなどいろいろな制限がある中での開催になったが、さまざまなドラマがあり、日本人選手が大活躍し金27、銀14、銅17のあわせて史上最多58個のメダルを獲得した。わたしもつい興奮した場面が何度かあったが、多くの国民がテレビの前で熱い応援をおくったようである。はじめは賛否両論だったオリンピックも開催してよかったという声のほうが多くなった。印象的だった金メダルは、柔道の阿部一二三・詩兄妹の同時金、レスリングの川井友香子・梨沙子姉妹、卓球の水谷隼・伊藤美誠ペア、水泳女子大橋由悠依選手の個人メドレーでの2冠、体操個人総合の橋本大輝、スケートボードの堀米雄斗、西矢椛、ソフトボール、野球、フェンシング男子エペなど枚挙にいとまがない。バスケットボール女子の銀メダルも快挙だった。サッカーは予選を首位通過したもののスペイン、メキシコに敗れ惜しくも4位。
本社の長倉君に一番印象に残ったことを聞いたら、河村名古屋市長がソフトボールの選手の金メダルを噛んで大ヒンシュクをかったニュースをあげたので思わず苦笑してしまった。秋田から参戦した3人制バスケットボールの保岡龍斗も決勝には残らなかったが活躍した。金メダルが期待された女子バトミントンの永原・松本ペアは準々決勝で韓国ペアに惜敗してしまった。
榮太楼では、「感動をありがとう」とPOPをつけて、ふたりのイラストの焼き印をおした「天晴れどら焼き」を8月限定で販売した。北海道出身のふたりをイメージした栗あんとかぼちゃあん入りのどら焼きである。サプライズで販売したが、北都銀行の伊藤頭取にも喜んでいただいた。ナガマツペアの今後ますますの活躍を応援していきたい。ともあれ東京オリンピックはわれわれにおおきな感動を与えてくれた。アスリートの皆さんの頑張りとオリンピック開催を支えた多くの人々の尽力に対しては敬意を表したい。
開閉会式は残念ながら見ていて眠くなってしまった。商業主義に傾きすぎて、IOCやJOCの関係の強い業者が金もうけをするイベントになってしまっている感が否めない。「参加することに意義がある」―真に平和とスポーツの祭典としてのオリンピックに変えていく必要がある。おおくの課題を残した東京オリンピックだった。このあとパラリンピックが開催されるが無事におわることを祈りたい。
新型コロナウイルスの感染拡大が止まらない。緊急事態宣言やまん延防止の地域が拡大し9月12日まで延長になった。40都道府県で感染爆発の状態になっており、首都圏ではいよいよ病床が不足気味で、感染した妊婦の受け入れが決まらずに自宅で出産した赤ちゃんが亡くなる事態も起きた。わたしの知人でも感染した人がいるが、いまや市中感染でどこで感染したかがつかめない状況になっている。初期症状はたいしたことがなくても急に症状が重くなることも多いようなので十分気を付けないといけない。
秋田でもここ数日30人を超える感染者が確認され、二度ワクチンを接種している医師や看護師の感染や病院でのクラスターも出ている。県をまたいでの往来の自粛や密になる場所を回避、大人数での会食自粛などを呼びかけているが、なかなか効果が見えない。政府の記者会見も残念ながら総理からの説得力のあるメッセージが伝わってこない。知事も感染の多い地域との往来自粛を呼びかけるだけでは感染を抑えきれず、かえって地域経済が人流の抑制によってマイナスにシュリンクしていっているようである。観光、旅館ホテル、飲食、小売り業界も悲鳴を上げ続けているが、これ以上深刻化すると、もたない。英知を結集してコロナ一掃作戦を遂行していきたい!
毎年のことではあるが、この一年に亡くなったお世話になった方のところに、初盆のお参りをしてきた。葬儀もコロナの影響もあり、家族葬が多くなりきちんとしたお別れの挨拶ができにくい昨今である。わたしは生前ご縁がありお世話になった方には可能な限り顔をだすようにしている。ご遺影に向かって手を合わせていると、何かこちらが語りかけられているような気がしてくる。合掌。
叔母の故佐藤容子の3回忌法要を菩提寺の誓願寺で執り行った。家族とほんとに叔母容子が親しくしていただいた数人での法要になった。毎月の月命日(27日)にはお参りしているが、本堂と墓前で住職からお経をあげていただきお焼香すると、なにか叔母が喜んでいるような気配がしてきた。榮太楼のことや家族のことをずっと心配してくれていたので、きちんと商売繁盛させて恩返しをしていきたい。
秋田県菓子工業組合秋田支部では今年も「プレミアム菓子商品券」を販売する。28日9時販売開始。9月1日から11月30日までが利用期間で1000円で1500円分の商品券が購入できる。組合加盟の17社で利用できる。昨年より枚数を増やし約5500セット発行される。引き続き人の動きが抑制されそうなので、少しでもお菓子の需要喚起につなげていきたい。皆さんくれぐれもよろしく!!
お菓子を食べよう!買おう!あげよう!お菓子は笑顔の源です!
社長 小国輝也